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C. Auguste Dupin(勲爵士 C.オーギュスト・デュパン)

<原作>
エドガー・アラン・ポー

<紹介>
 勲爵士 C.オーギュスト・デュパンは、世界初の名探偵として知られている。

 没落した貴族の生まれであるが、フランスのレギオン・ドヌール勲章の第五等勲爵士。(注1)

 住まいはパリ郊外のサンジェルマン・デュノー街33番地の古びた館で、彼の活躍を発表している『私』と同居している。

 毎日、昼間から戸を閉め切った真っ暗な部屋で、強い香料入りのローソクに火をつけ読書と瞑想にふけっている。

 また、類稀な観察力・分析力を働かせて推理し、その反応を見て楽しむこともしばしばで、それが警察でも苦労している難事件を解く力となっている。

 大抵の素人探偵・私立探偵によくあることだが、オーギュスト・デュパンも警察官(デュパンの場合は警視総監)と知り合いで、現場を見せてもらうのに苦労はない。

 謎や難問を解く時には、決して高くないが、誰かずっと遠いところにいる者に話している時のような抑揚がある声で話し、眼はなんの表情もなく、ただ壁をじっと見つめている状態・・・まるで放心しているような感じで説明をする。

 デュパンの独特な性格は、後に、シャーロック・ホームズをはじめとする多くの探偵の人物像に影響を与えている。

 映像化については、さまざまな時代に映画化されているようだ。日本での映像化情報は、調査の結果、発見できなかったが、最近、エドガー・アラン・ポーの作品がDVDとして発売され始めたので、推移を見守ることとする。



勲爵士 C.オーギュスト・デュパン (スティーヴ・フォレスト)


 上記の写真は、1954年6月アメリカで発表された映画『モルグ街の殺人事件』で、Steve Forrest(スティーヴ・フォレスト)が演じている。

 (注1)

 レギオン・ドヌール勲章(L'ORDRE NATIONAL DE LA LEGION D'HONNEUR)とは、ナポレオン・ボナパルトによって1802年の5月19日に創設されたものであり、平時・戦時に軍人や文化・科学・産業・商業・クリエーション等の分野における民間人の「卓越した功績」を表彰したものである。

 基本的には、国家功労勲章と共に、共和国大統領の決定のもと、フランス政府より授与される。 この勲章で与えられる赤いリボンは、17世紀に、ルイ十四世によって設けられた「聖ルイ勲章」の名残である。

 この勲章には三つのGradeと呼ばれる等級 − シュヴァリエ Chevalier(5等)、オフィシエ Officier(4等)、コマンドゥール Commandeur(3等) − があり、さらにその上にDignite − グラントフィシエ Grand Officier(2等)とグランクロワ Grand-Croix(一等) − が存在し、オーギュスト・デュパンが持っているのは、シュヴァリエ Chevalier(5等)ということになる。名称の前に記載される『勲爵士 C.』は、この『Chevalier』を表している。

 ちなみに、フランスの国民がシュヴァリエを叙勲するには公職に最低20年それ以外の場合は一定の職業に25年勤続し、顕著な功績がなくてはならない。さらに規定に基づいた調査によって品行方正で信望の厚い者であると認められなければならない。

 外国人にも与えられることもあり、今までに約150人の日本人も表彰されているらしい。


作品一覧(短編:モルグ街の殺人事件)
001モルグ街の殺人事件 002マリー・ロジェエの怪事件 003盗まれた手紙

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